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夏休みに親子で成長する方法・子どもが学習しない理由と非日常体験のススメ

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「夏休みが始まった」。
この言葉に、ちょっとワクワクする気持ちと、少しの戸惑いを感じている親御さんも多いかもしれません。
特に、「子どもがなかなか学習に取り組めない」「思うように関わる時間が取れない」と感じる場面もあるのではないでしょうか。
でも私は、そんな“うまくいかない”瞬間こそ、親子にとって大切な気づきのきっかけになると考えています。
この夏、我が家でどのように子どもと向き合い、どんな体験を重ねようとしているのか。
ささやかな実践ではありますが、少しでもヒントになれば嬉しいです。

もくじ

1:夏休み、「うまく学習が進まない」と感じるのは自然なこと

夏休みが始まると、「うちの子、ぜんぜん勉強しようとしない…」と感じること、ありませんか?
特に普段から“やるべきこと”をある程度のリズムでこなしているご家庭ほど、このギャップに戸惑いや不安を感じるかもしれません。

でも、それは決して“親の努力が足りない”わけでも、“子どものやる気がない”わけでもありません。
そもそも、学校という「日常の枠組み」が外れることで、子どもたちは空間的にも時間的にも自由になります。
この変化は、子どもにとっては「開放感」でもあり、「学びとの距離が生まれる瞬間」でもあるのです。

実際、我が家でも「さぁ勉強しようか」と声をかけても、気がつけばクレヨンを握っていたり、図鑑をめくっていたり…。
予定通りに進まない日々に、私自身も何度も立ち止まりました。

でもあるとき気づいたのです。
「学び」は、机に向かってドリルを解くことだけじゃない、と。
夏休みは、学力の定着という“日常型の学び”ではなく、**体験や感情、発見といった“広がりのある学び”**に出会える時間なのだと捉え直してから、少し気持ちが楽になりました。

とはいえ、学習そのものを完全に手放してしまうと、子どもが後で困る場面も出てきます。
だからこそ、「やること」と「やらなくていいこと」をあらかじめ一緒に確認したり、「今日のうちに○○を終わらせよう」と声かけをしたり、生活にゆるく組み込んでいくことが大切です。

「できていない」ことに目を向けるのではなく、
「いま、どんな経験をしているか」「どんな気持ちでいるか」に目を向けることで、子どもの夏休みはぐっと意味のあるものになるはずです。

焦る気持ちが出てきたときこそ、こう問い直してみてください。
「この子はいま、どんなことを感じながら、どんな世界を見ているのだろう?」

2:凸凹のある子と向き合うとき、大切にしている3つの視点

我が家の子どもは、小学2年生。
WISCという検査を受けたことで、いわゆる「認知の凸凹」があることがわかりました。
注意の切り替えが難しかったり、手を動かすスピードにムラがあったり。
一方で、感覚的な理解や記憶力には強さを感じる部分もあります。

この結果は、正直に言えば、安心と同時に少しの戸惑いもありました。
「どう接していけばいいのだろう」と。
でも今では、ひとつの“レンズ”として日々の関わりを見つめ直す材料になっています。

私自身はMBTIでいうとINTJタイプ。
論理的で内省的、計画性を重んじる性格です。
一方、子どもはまだタイプを断定するには早いですが、おそらくSFJ傾向。
感情の動きが豊かで、人との関係性や周囲の雰囲気に敏感に反応しているように感じます。

だからこそ、関わるうえで意識している視点が3つあります。

① タイプを“決めつけない”
たとえ検査結果や傾向が見えてきたとしても、「この子はこういうタイプだから」と決めつけてしまうと、見落とすものが増えてしまいます。
その子がその日、どんな状態で、どんな気持ちか。
“その場”で出ているサインを見逃さないことのほうが大切だと感じます。

② 違いを“否定しない”
私と子の間には、物事の捉え方や行動のタイミングにズレがあります。
私はじっくり考えてから動きたいタイプ。
子はまず動いて、感じながら調整していくタイプ。
だからぶつかることもありますが、違いを否定せず「なるほど、そう来るか」と柔軟に受け止める姿勢を意識しています。

③ 支援は“伴走型”で
凸凹のある子どもは、「全部自分でやってごらん」では不安になりやすく、「全部やってあげる」では成長の機会を失いやすい。
その中間、いわば“伴走型の関わり”が必要だと思います。
やりたいことに一緒に挑戦し、必要な場面では手を貸し、でも手放すタイミングも見極める。
そんな関わりが、親子の信頼にもつながっていくと実感しています。

子どもと関わるとき、正解はありません。
けれど「この子のことをもっと知りたい」「理解しながら育っていきたい」という思いがある限り、その姿勢こそが何よりの支援になると信じています。

3:この夏、“日常ではできない体験”を大切にしたい理由

夏休みという特別な時間。
私はこの時期にこそ、**「日常では味わえない体験」**を大切にしたいと考えています。

なぜなら、子どもの成長は“机の上の勉強”だけでは計れないからです。
もっと言えば、「頭を使う」より前に、「心が動く」体験があってこそ、学びが自分の中に定着すると感じています。

■ 経験こそ、学びの起点
子どもにとっての“体験”は、すべてが学びの素材になります。
虫を観察したり、遠くの街に行ってみたり、普段はしないような料理を一緒に作ってみたり…。
どれも教科書には載っていないけれど、自分の中で「これはなんだろう?」「もっと知りたい」という気持ちが芽生えた瞬間が、学びの入口になります。

たとえば、我が子は去年、近所の神社で見たセミの羽化に心を奪われ、翌日から毎朝観察に行きました。
自分なりにメモを取り、図鑑と照らし合わせ、写真を撮ってまとめていく。
その過程はまさに「自由研究」以上の深い体験学習でした。

■ 凸凹のある子にとっての“体験”の意味
子どもに認知の凸凹がある場合、言葉や論理だけで理解するのが難しいこともあります。
けれど、体験を通じてなら、自然と理解できることがある。
視覚や感覚、身体を通して得た情報は、五感で記憶され、強く残る傾向があります。

そういう意味で、「体験の中で感じたこと」が、凸凹を越えて力になるのだと思います。

また、成功体験だけでなく、うまくいかなかった体験も大切です。
失敗をして、悔しいと思って、もう一度やってみる。
そのプロセスに親がそっと寄り添うことで、安心感と挑戦心の両方を育てることができます。

■ 親も「体験者」として関わる
私が特に意識しているのは、「親も一緒に体験者であること」です。
体験を“やらせる”のではなく、“一緒にやってみる”。
それが、子どもにとっての安心にもつながり、親子の対話の材料にもなります。

もちろん、すべてに付き合う必要はありません。
でも、どこか一部でも「一緒にチャレンジした」「一緒にワクワクした」という記憶は、きっと親子の絆として残ります。

夏休みは、1年の中でも特に「非日常」が生まれやすい季節。
この時期だからこそできることに目を向けて、小さくても“自分で見つけた発見”を重ねていく。
それが、子ども自身の「世界を知る力」につながっていくと、私は感じています。

4:夏だからこそできる「5つの親子体験」|学びにつながるヒント

夏休みは、子どもにとってただの“お休み期間”ではありません。
1年の中で最も多くの**「自由と選択肢」が与えられる時間**です。
その中で、どんな体験をし、どんな気づきを得るかは、子どもの成長に大きく影響します。

ここでは、我が家で実践している(または検討している)5つの体験と、それぞれに込めた“学びの意図”を紹介します。

① コンクールに応募する|自分の「好き」を外に出してみる
絵や作文、ポスターなど、さまざまなコンクールがこの時期に開催されています。
学校から紹介されるものもありますし、今はネットで探せば自由に応募できる場も多くあります。

目的は「入賞すること」ではありません。
子どもが**“自分の表現を外に出す”**という経験そのものが、何よりの学びになります。

テーマを決める、何を描くか考える、自分の気持ちを言葉にする…。
その過程で、自分自身と向き合う時間が生まれます。

親としては、「うまく描けたね」と評価するより、「どうしてこれを描いたの?」と問いかけることを大切にしています。
その一言が、子どもの内面を引き出すきっかけになるからです。

② 自由研究に取り組む|探究する面白さを知る
自由研究というと、「大変」「親が大変」と感じる方も多いかもしれません。
けれど視点を変えると、これほど柔軟に“好きなこと”に取り組める課題はなかなかありません。

我が家では、子どもと一緒に「何をテーマにするか」を決める時間から始めます。
図鑑を見たり、前から気になっていたことを話したり、テーマ選びそのものを楽しむようにしています。

一度決めてしまえば、あとは「どう調べる?」「どうまとめる?」と少しずつ組み立てていくだけ。
市販のキットやWebサービスを使っても良いですし、工作と組み合わせるのもOKです。

大切なのは、「自分で選んだことを、自分の手でやってみた」という実感です。
完璧なレポートより、その“手ざわり”こそが子どもの財産になります。

③ 体験イベントに参加する|身体と感覚で学ぶ
博物館、科学館、工作教室、農業体験、自然観察…。
夏は各地で体験型イベントが豊富に開催されます。
有料のものもあれば、地域や行政が行っている無料イベントも多数あります。

体験のいいところは、“実際にやってみないとわからないこと”に出会えること。
見て・聞いて・触って・動いて…全身で関わるからこそ、子ども自身の「これは好き」「これは苦手」が自然と浮かび上がります。

ときにはうまくいかず、途中で投げ出したくなることもあります。
でもそれもまた、ひとつの大切な“気づき”です。
親が過度にサポートしすぎず、「じゃあどうしたい?」と問い返すことが、主体性を引き出すヒントになります。

④ 鑑賞の時間をつくる|感性を耕す
美術館、演劇、音楽、映像作品…。
「観る・聴く」ことも、子どもにとっては大きな刺激になります。

我が家では、美術館での過ごし方も自由にしています。
「じっと見なさい」ではなく、「気になった作品を1つ選んでみよう」と声をかけるだけ。
あとは、何に惹かれたか、どんな色が好きだったか、そんな対話が生まれるように促します。

感性に“正解”はありません。
だからこそ、感じたことをそのまま認め合える時間が、自己肯定感につながります。

⑤ 家族の行事や文化を味わう|日常の延長にある「非日常」
夏休みには、帰省やお墓参り、夏祭り、旅行など、家族行事が多くなります。
これらも立派な“学びの機会”です。

たとえば、「なぜお墓参りをするのか」を一緒に考える。
「このお祭りはいつからあるのか」を調べてみる。
何気ない行事に意味づけをすると、それは一気に“思考する素材”になります。

また、親が子どもに自分の子ども時代を話すのもおすすめです。
「お母さんも昔この川で泳いだんだよ」といった会話から、子どもが“家族の歴史”を感じることができます。

こうした体験を、全部やる必要はありません。
大切なのは、「この夏、どんなことを一緒に経験できるか」を、子どもと一緒に考えてみること。
そして、体験そのものだけでなく、“体験を通じて対話する”ことが何よりの学びになるのだと私は感じています。

5:子どもの成長を支えるには、親にも“余裕と回復”が必要だった

子どもとの夏休みを「成長のチャンス」に変えるには、親のサポートが欠かせません。
けれど、実際に過ごしてみるとわかるのは、親の体力・気力がかなり試される期間でもあるということです。

日中の活動に付き合う、家事をこなす、学習や自由研究の伴走をする。
さらに、気分の波や小さな衝突も日常的に起きます。
そんなとき、親のエネルギーが尽きていると、つい強い言葉が出たり、焦りが表に出たりしてしまいます。

■ 親にも“回復”が必要な理由
私自身、完璧を目指してしまう傾向があります。
「計画どおりに進めたい」「せっかくの休みだから意味ある時間にしたい」と思うがあまり、空回りしてしまうことも。

でもあるとき、気づきました。
親が無理をしていると、子どもは必ずその空気を感じ取るのだということに。
「今日、なんか怒ってる?」「だいじょうぶ?」と、子どものほうが気を使ってくれることすらあるのです。

それ以来、私は“自分の余白”を意識するようになりました。
しっかり寝る。ご飯をゆっくり食べる。時にはスマホから離れて、静かな時間をつくる。
ほんの少しのセルフケアが、子どもとの関わりを穏やかにしてくれると感じています。

■ 「やらなきゃ」より「できる範囲で」へ
夏休み中は、どうしても「これもやらなきゃ」「あれも体験させなきゃ」と、親のタスクが増えがちです。
でも、本当に大切なのは「何をしたか」よりも、「どう感じたか」「どう振り返ったか」だと思うのです。

そのためにも、親が**“完璧を目指さない”覚悟**を持つことが、実はとても重要です。

たとえば、今日は疲れてしまったから、予定していたイベントはキャンセルして、家でお絵描きをする。
そんな選択でもいいんです。
親が無理をしないでいることが、子どもにとって「安心して過ごせる環境」になります。

■ 子育ては、“ともに育つ”プロセス
子どもが成長するように、親もまた「親としての自分」を育てている最中です。
だから、うまくいかない日があっても、それを「失敗」と捉える必要はありません。

むしろ、迷ったり、落ち込んだりしながらも、「それでも関わろうとしている」姿勢そのものが、子どもにとっては大きな支えになっているはずです。

「夏休みの主役は子ども」かもしれません。
でも、だからこそ親にも、“気持ちを整える時間”が必要です。
自分の状態をケアしながら、一緒に成長していく。
それが、長いようで短い夏休みを、より豊かなものに変えてくれると私は感じています。

6:夏休みは「学力」より「自己理解」を育むチャンスかもしれない

学校がある日常では、「できた/できない」「正解/不正解」で評価されることが多く、子どもたちの学びも“結果重視”になりがちです。
でも夏休みという特別な時間は、その枠からいったん離れて、“自分を知る”という内面の成長に目を向けるチャンスだと私は感じています。

■ 学校の宿題は「日常タスク」に過ぎない
多くのご家庭で、夏休みの学習といえば「宿題を早く終わらせる」が目標になっているかもしれません。
それ自体は良いことですし、我が家でも早めに終わらせるようにしています。
でも、それはあくまで“やるべきこと”であって、“学びの本質”ではないとも思うのです。

本当に大事なのは、宿題を終えたその先に「どんなことに興味があるのか」「どんな経験をしたときに心が動いたのか」に出会うこと。
それが、自己理解の第一歩になります。

■ 凸凹があるからこそ、“自分らしい学び方”を知っていく
認知の特性に凸凹がある子どもにとって、「みんなと同じようにやること」が苦痛になることがあります。
でも、それは決して能力が劣っているわけではありません。
むしろ、「どうしたら自分が学びやすいか」を知っていく機会を多く持てるという点で、自己理解を深めやすいとも言えます。

たとえば、体を動かしながら覚えるのが得意だったり、図やイラストを使うと理解が進んだり…。
こうした“自分なりの学び方”に出会えるのは、自由な時間がある夏休みならではの恩恵です。

■ 子どもは“親のまなざし”から自分を知っていく
そして何より、子どもは「誰かに見守られている」という感覚の中で、自分の輪郭を形づくっていきます。
「それ、おもしろいね」「すごく集中してたね」「困ったら相談してくれてありがとう」
そんな声かけが、子どもの中に「自分はこういう人間なんだ」という感覚を育てていくのです。

だからこそ、学力の“点数”ではなく、日々の“気づき”に寄り添うこと。
それが、子ども自身の自己理解を支える大切な関わり方なのだと思います。

まとめ:完璧じゃなくていい。1つでも「一緒にできたね」があれば十分

夏休みは、子どもにとっても、親にとっても、ふだんと違う時間の流れの中で過ごす特別な期間です。
「学習が進まない」「どう関わればいいかわからない」と迷うこともあるかもしれません。
でも、それは誰にでもある“自然な揺らぎ”です。

大切なのは、この夏をどう意味あるものにしていくか。
そのために必要なのは、大きな目標や立派な計画ではなく、
「子どもと一緒に過ごす体験を、どう味わい、どう振り返るか」という小さな姿勢です。

私たち親もまた、子どもと同じように成長の途中にいます。
だから、うまくいかない日があっても、予定通りにいかなくても大丈夫。
1つでも、「一緒にできたね」と言えることがあれば、それはこの夏の宝物になるはずです。

この夏、子どもとともに“ちいさな成長”を重ねていけますように。

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